PRODUCTS STORY

MISSION3

開発ストーリー

INTRODUCTION

農機建機のカバーは鉄板が多く、鉄板は衝撃でへこんでしまい塗装も剥がれて錆びてくる
形状に自由度がなく、自由曲面を作ろうと考えると曲型が多数必要となり莫大な金型費が発生する。
農機建機は生産数が少ない為、金型費が高いと金型償却が追いつかない

「金型費の安い、丈夫でへこまない農機具屋根は作れないか」
ハタチはこの困難なミッションに挑んだ。

MISSION

丈夫で石が落ちても割れない
へこまない屋根を
製作せよ

DEVELOPMENT MEMBERS

Nakatani

Managing
Director

Shirai

MEETING

一見難題なミッションでも
すべてが羽立の得意分野

丈夫となるとスーパーブローしかないな。

しかも耐衝撃と外観性が必要だ。
樹脂はPPを採用しよう。

PPはそんなに大きいものは出来ないよ。
原料の開発も必要だね。

大型PP、スーパーブロー、原料開発。
羽立の得意とする分野じゃないか!!

ユニットバス天井開発のときのようにやってみよう!!

TRIAL PRODUCTION

手強い大型ブロー成形
データ収集と分析で打破

PPの大型スーパーブローの開発が始まった。
スーパーブローの実績は多々手がけていた為、金型構造については熟知していた。
金型構造は既存案で確立していた為、通常PPスーパーブローの考えで設計も進められた。
先ず検討を始めたものは原料開発である

両極端の
特性
満たすもの

耐ドローダウン(硬さ)と伸び(柔らかさ)の両極端の特性が両方バランスよく求められるものが必要となる。
研究の結果、開発原料が作られ、金型完成時に原料テストも同時に進められた。
大型対応グレードの為、硬い原料でドローダウンには強い効果が見られたが伸びが足りない。
テストを繰り返し延びが良くドローダウン効果のあるPP原料の大型グレードが開発された。
伸び不足を補う手段として成形機の射出条件、ピンチの動作機能も同時に考えていった。
新原料グレードの開発と、成形条件の相乗効果でブロー成形が出来上がった。

最終条件
形が
見えた

PPのスーパーブローの難しいところはここからである。
大型のPPスーパーブローは簡単にいかない。
スーパーブローの充填条件、スチーム条件の条件設定と、結果のデータ取りと分析が始まった。
それらの結果をもって開発者の意見をまとめ、良い条件の組み合わせにより最終条件が詰められていく。
形が見えてきた、最終条件に微調整が加えられ条件が定まっていく。
頑丈なスーパーブロー屋根が出来上がった。
評価、形状確認が行われた。
PPのスーパーブローは発泡の際に多大な熱が加えられるせいか図面とおりの形状にならない。
成形サイクルも非常に長くなってしまった。

最適条件
クライ
マックス

形状とサイクルは相反するものとなるため、形状とサイクル(生産性)を同時に見ながら進められた。
スーパーブロー条件に影響ない範囲での温度条件が詰められて行った。
いろいろな条件で効果があるかデーター取りが繰り返されていく。
評価できる物ができた。
客先の評価はOKである。
原料検討、成形条件のデータ傾向をまとめ最適条件を掴みPP大型スーパーブロー屋根が作られた。

最適条件
クライ
マックス

MISSION COMPLETE

大型PPの原料特性
PPスーパーブローの
条件特性のデータ分析

断熱性に優れた非常に丈夫な
農機具屋根が完成した

  • 断熱性能と丈夫さを求め開発されたが、剛性はもちろんであるが丈夫さという面でPSスーパーブローとの違い。
  • 強い衝撃でも割れない・凹まないという衝撃性では要求をはるかに超える製品が出来上がった。
  • その後高衝撃にも凹まないカバーを求めて多分野にて開発の話が浮上してきている。

OWNERS VOICE

  • 金属では凹んだり塗装が剥がれたりすると破損の為、交換の話が出るがその心配が無くなりますよ。
  • 樹脂でこんなに頑丈なものができるとは予想外でしたよ。

EPILOGUE

新たな発見の数々
新分野開拓

大型のPSスーパーブローが出来ている為、PPに変えるだけでそんなに難しいものとは思っていませんでしたよ。
しかしやってみると原料の違いで新たな発見が多々あり、新分野へ開拓といった気持ちになりました。

ANOTHER MISSION

HATACHI CONTENTS